建設キャリアアップシステムってなに?
建設キャリアアップシステムとは、技能者の資格や就業履歴などの経験を登録・蓄積し、技能や経験に応じた適正な処遇を受けることができる環境を整備する仕組みです。
保有資格を登録したり、現場入場時に建設キャリアアップカードをカードリーダーにかざすことで、就業履歴を記録し、自動的に職務経験をデータとして蓄積していくものになります。
また、現在建設キャリアアップシステムに関する登録は原則義務化されています。とはいっても、一人親方さんがシステムに登録していなくても罰則はなく、実質的には任意の形になっています。
しかし、早めにこのシステムに登録しておくに越したことはありません。その理由は、建設キャリアアップシステムでのレベル判定時における経過措置が適用される期間にあります。詳しくはこちらの記事をご参照ください。
また、偽装一人親方の問題に対して、国土交通省が対応を厳しいものとしていく傾向が見られます。国土交通省が出す下請けガイドラインが改定されると、偽装一人親方の対応が厳しくなっていることがわかります。数年後には、レベルが一定以上でないと「仕事を請け負えない」や「現場に入場させてもらえない」という事態がかなりの確率で見込まれます。
以上のことを踏まえると、一人親方さんにとって今が一番の登録に適した時期であるといえます。
一人親方さんの登録時にかかる費用はこちら
建設キャリアアップシステムに関心は最近高くなってきており、当事務所では登録にかかる費用をご質問いただく機会が徐々に多くなっております。また、CCUSの近年の動向を踏まえ、登録を悩まれている事業者様には登録することをお勧めしております。
では、具体的に建設キャリアアップシステムの登録にかかる費用を見ていきましょう。
建設キャリアアップシステムには「事業者登録」と「技能者登録」があります。
建設キャリアアップシステムの事業者登録の料金は事業者の資本金の額によって変動します。
事業者登録の具体的な料金は以下の通りです。
事業者の資本金の額 | 登録料(税込) |
---|---|
一人親方 | 0円 |
500万円未満(一人親方を除く個人事業主) | 6000円 |
500万円以上・1200万円未満 | 1万2000円 |
1000万円以上・2000万円未満 | 2万4000円 |
2000万円以上・5000未満 | 4万8000円 |
5000万円以上1億円未満 | 6万円 |
1億円以上・3億円未満 | 12万円 |
3億円以上10億円未満 | 24万円 |
10億円以上・50億円未満 | 48万円 |
50億円以上・100億円未満 | 60万円 |
100億円以上・500億円未満 | 120万円 |
500億円以上 | 240万円 |
建設キャリアアップシステムの事業者登録料金は以上の通りとなっていますので、一人親方さんは事業者登録に関しては0円で利用できることとなっています。
次に、技能者登録の料金をご紹介します。技能者登録には2種類あります。「簡略型」と「詳細型」です。それぞれの違いはこちらの記事でご紹介していますのでご参照くださいませ。
簡略型・・・2500円 本人情報や所属事業者情報、社会保険情報を登録
詳細型・・・4900円 簡易型の登録情報に加えて保有資格情報等を登録
加えて、管理者ID利用料が発生します。料金は以下の通りです。
一人親方の管理者ID利用料 | 一人親方以外の管理者ID利用料 |
---|---|
年間 2400円 | 年間 1万1400円 |
現場管理者として登録されたIDについては管理者ID利用料がかかりません
他にも、現場利用料が発生します。
現場利用料は、就業履歴1件ごとに10円で、元請事業者(現場を登録する事業者)が負担することになっております。
建設キャリアアップシステムの登録はかなり難しい
ご存知の事業者様も多いと思いますが、建設キャリアアップシステムの登録などの手続きは非常に煩雑で難しく、また面倒なものです。建設キャリアアップシステムの登録に悩んでいる暇があれば建設業の仕事に専念したいと考えている事業者様がほとんどです。
また、国土交通省が出している事業者・技能者の登録に関する手引きなどは、細かい注意事項が大量にあります。一つ一つチェックしている暇はないと感じる事業者様が大半です。このようなことからCCUSの登録を一人親方さんがお一人で登録するのは難しい作業になると考えられています。
これは国土交通省も認識しており、CCUS側も公式に認めているところです。
上記の理由から、事業に専念するためにCCUSの登録は行政書士に代行依頼することをお勧めします。
建設キャリアアップシステム 一人親方さんのための代行申請ならGAKU!
GAKU綜合法務事務所では、建設キャリアアップシステムに関するお手続きの代行を行っております。
代行依頼の際はぜひ下記のフォーム又はお電話にてご連絡ください。
著者紹介
代表行政書士
中田 丞哉
Nakata Shoya
札幌市出身。日本大学法学部卒業。塾講師、大手行政書士事務所での勤務を経て事務所を開設。建設業許可申請、契約書作成、遺言・相続関係業務を幅広い人脈でサポートする。